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2007-06-17(Sun)

Interopでひそかな闘志 ベンチャーパビリオンの志士たち

 今年のInteropでひそかに燃えるコーナーがある。ベンチャーパビリオンだ。主催側では、これからの日本のITの発展には、可能性にチャレンジを続けるベンチャー企業の活躍が不可欠として、ここ数年にわたり企画し、このコーナーを設けている。

 ここでは、斬新な技術や革新的なソリューションを持つ大学、研究室をはじめ、ベンチャーキャピタルによる投資ベンチャー企業、独自のベンチャー企業というゾーンに分けて約40社が参加、意欲的な取り組みがアピールされている。全体的には、ソフトウェアやアプライアンスが多く、セキュリティやモバイルアプリケーションなどで、ユーザーニーズに根ざした実践かつ効果的なソリューションの提供を狙っている。

 Interopがもともとベンチャー系にフォーカスしたのは、米国における開催からで、「スタートアップシティ(Startup City)」と呼ばれている。日本でこの展示コーナを開設し始めたのは1996年。実はその後、スタートアップシティも廃れ気味の時期を迎えることになる。その一端は、かつて米国ラスベガスのInteropを取材したとき、そのコーナーに参加したばかりのあるベンダーが、「やがてどこか大手に企業自体を買い取ってもらうことが目的」と、本音を漏らしていたことにもうかがえる。

 だが、日本では3年ほど前から、どうも業界にいまひとつ元気が感じられないのでとにかくベンチャーに期待しよう、ということになり、大学やベンチャーキャピタルなどに働きかけをした。そこで気運が再び盛り上がり、日本では独自に再スタートすることになった。そして、当時で30社集結するという成果を得られたのである。それが、ベンチャーパビリオン誕生の背景だ。

 Interopでは、全体で約300社に及ぶ出展があるが、その年に発表、発売される新製品(約200製品)から毎回、その年のテーマにふさわしいもっとも優れたものに与えられる「Best of Show Award」という制度がある。実はこの中に「ベンチャー部門」もあり、これを目標に多くのベンチャーたちが参加し、力の限りを尽くしている。ただ、ベンチャーともなると、予算的な壁も否めず、その辺はある程度便宜を図って働きかけを行っている。

●燃えるベンチャーの志士たち

 今回、ベンチャーの担当者に意気込みのほどを聞いてみた。まほろば工房の近藤邦昭代表取締役は「今年春に株式会社化した。知り合いの会社との共同開発によるソリューションがビジネスの柱。とにかく、いいものを提供して営業していけば、業界でビジネスをしていけるという信念で取り組んでいる」と堅実なスタンスを語る。

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 同社はソフト開発やネットワークシステムインテグレーション、コンサルテーションなどが主な事業内容で、SIP(Session Initiation Protocol)を利用して音声でのメッセージ通知が可能な異常系通知システム「SPEED」をはじめ、ニュース管理やインフォメーション配信などが可能な情報発信/共有プラットフォーム「D-COMMUNE」のほか、ネットワーク接続機器へのオペレーションを統括的に行う「IQ3000ネットワークオペレーションシステム」も参考出品した。さらにInteropの象徴とも言えるShowNetにもソリューションを提供するなど、積極的な取り組みを展開中だ。

 また、システムラックを取り扱うウイングソリューションズのブースでは、特にカラフルなデザインのラックが目を引いた。上岡直志代表取締役は「当社はラック業界では後発。後発でも業界に食い込めるにはどうすればいいか、ということで検討を重ねていった結果、2年前に高級を志向したデザイン重視のラックを投入した」という。美術館や大手ハンバーガーチェーンなどが導入したそうで、デザインはある有名なゴルフクラブのデザイナーによるものだ。デザインのみならず機能性も良い。例えば、ラックサイドの取り外し作業時、もろに1枚外そうとすると重くてケガをすることもあり得るが、同社のラックは4分割して外すことができ、取り扱いやすい。背面も観音扉でメンテナンスがしやすくなっている。ゆくゆくは「漆で塗ったタイプも投入してみたい」とのことだ。

 プランシパルでは、音声ブログシステムをアピールしている。これは、カメラ付き携帯電話で撮影した写真を電子メールでサーバに送信すると、サーバが自動的にメールを返してくれる。メールには電話番号が付き、そこに電話すると自分の音声が写真説明という形式で録音できる。ビジネスコンサルティング事業部ビジネスパートナーの牧野正之氏は「当社は、実はコンサルティング会社。建設会社からのコンサルティングの際、ユーザーの方の課題からヒントを得て、こうしたツールがあると便利という話でパッケージ化した。例えば、台風時に河川の状況などの連絡を行い、情報共有することで災害対策に役立つ」と説明する。

 2006年暮れに発表したばかりで、GPSと連携して現在地まで即時に分かるようにしたり、動画にも対応させたいという。「大手の技術であれ、根本的にはそれほど変わりはないはず。要はビジネスをにらんで技術をどう適用させるかがポイント。本物を狙いたい」と言い切る。

 こうしたベンチャーの中には、Best of Awardにおいて、単にベンチャー部門だけにとどまらず、プロダクトアワード部門やソリューション部門にまでチャレンジし、大手ベンダーに真っ向勝負を仕掛けるベンチャーもあった。現に、それら部門でノミネートされたベンチャーもあったという。

 決して華やかなところはなく、また最前線技術が誇らしく踊り続けているというところもない。このベンチャーパビリオンからちょっと先にある、いわばメジャーたちのブース群を見つめて、出てくる言葉はきわめて謙虚なものの、内心はどうして、「今に見ていろ」的な闘志を感じさせた。“燃える”志士たちに期待したい。

【関連キーワード】 ベンチャー | アプライアンス | ビジネスパートナー | コンサルタント | Interop

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(引用 yahooニュース)




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